「アナと雪の女王」ではCGでは困難なある表現に成功していた!

現在、長編アニメの記録を次々と塗り替えているディズニーのアナと雪の女王アニー賞はもちろんの事、アカデミー賞も取得し、さらに劇中で使用されたLet It Goビルボードの一位に輝きました。 興業収益もこのペースでいくと、かの名作トイ・ストーリー3(現時点でのアニメ映画の興業収益のTOP)を上回る勢いという、なかなかとんでも事になっています。

そんなアナと雪の女王ですが、映像を作成するにあたり様々な素晴らしい技術がふんだんに使用されています。 その中で、これまでCGでは出来そうで出来なかったある表現を、遂にこの映画で実現に成功していました。 なので、今回のブログではその事について書きたいと思います。

さて、その表現についてですが、世界最大のCGイベントSIGGRAPH(Special Interest Group on Computer GRAPHics)で実現に成功した事をディズニーが発表していました。 その時のデモ動画がこちらです。

 

Disney’s Frozen – A Material Point Method For Snow Simulation

動画をご覧になられたでしょうか? そう、ディズニーが実現したのは雪の表現だったのです。 意外かと思われる人もいるかと思いますが、CGの世界では、このさらさらで、時にもっさり、またはベチャっとした質感と動きを持つ雪を表現するのが大変難しかったのです。 数学者と研究を重ねて実現した技術のようですが、映画を作る為にそこまでこだわるとは、さすがディズニーって感じですね。

技術といえば、登場するキャラクターの口の動きも素晴らしかったです。 まずは、劇中で流れるLet It Goを、25ヵ国の言語で歌っているこちらの動画をご覧ください。

『アナと雪の女王』「Let It Go」(25ヵ国語Ver.)

見てみると、なんと、25カ国の言語と口の動きが見事に合っています!。 あまりにも見事に合っているので、一時、アナと雪の女王を公開している国毎に口の動きを合わせている、という噂も飛び交ったほどです。 ちなみに、そういう技術自体は存在していますが、アナと雪の女王では使用しておらず、各キャラクターの話す母音をもとにアフレコの台詞を合うように調整しています。 技術者の自分としては、コンピュータで口の動きを合わせるより、そっちの方がスゴイ!と感じます。

雪の表現に見られるように、最新の技術を使用しているかと思えば、ある意味アナログな技術も併用しているとは、さすがディズニー。 革新的な技術すらも、実現したい事を行う手段にしか過ぎず、その事を知っているからこそ、それらを超えた感動を与える事が出来るのだと深く感じ入りました。

木曜日担当 Window開発チーム 古村



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