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290B級AIをゲーミングPCでローカル実行?「FreeToken」が目指す新しいローカルAI

ここ最近、自分のパソコン上で生成AIを動かす「ローカルAI」が急速に身近になってきました。

これまでは数十億~数百億パラメータ程度のモデルをPCで動かす例が中心でしたが、さらに大規模なAIモデルを一般的なハードウェアで利用するための技術も登場しています。

2026年8月17日に公開された研究「FreeToken」は、その一つです。

FreeTokenは、大規模なオープンウェイトAIモデルをデータセンターではなく、ノートPCやゲーミングPC、ワークステーションなどで動かすことを目的とした推論エンジンです。

研究チームの検証では、ゲーミングデスクトップで284B規模のモデル、さらにワークステーションでは753B規模のモデルを動作させたと報告されています。

● FreeTokenとは?

FreeTokenは、「Mixture of Experts(MoE)」と呼ばれる構造を持つAIモデルを効率よく実行するために開発されたソフトウェアです。

大規模なAIモデルは通常、大量のGPUメモリを必要とします。

そのため、数百B(数千億)パラメータ規模のモデルとなると、高価なGPUを複数搭載したサーバーやデータセンターで動かすことが一般的でした。

FreeTokenでは、GPUだけですべてを処理するのではなく、GPU、CPU、メインメモリ、PCI Expressなど、PCに搭載されている複数のリソースを組み合わせてAIモデルを実行します。

「GPUメモリにモデル全体が入らないなら使えない」という考え方ではなく、PC全体を一つのAI実行環境として扱うことが特徴です。

● MoEだから巨大モデルを動かしやすい

FreeTokenを理解するうえで重要なのが「MoE」という仕組みです。

一般的なAIモデルでは、入力を処理する際にモデル内の多くのパラメータを利用します。

一方、MoEではモデル内部に複数の「Expert」と呼ばれる処理部分を用意し、入力内容に応じて必要なExpertだけを選択して利用します。

例えば、モデル全体では数千億パラメータを持っていたとしても、1回の推論ですべてを同時に計算するとは限りません。

この特徴を利用し、必要なExpertを高速なGPUメモリへ配置し、それ以外をメインメモリ側へ置くことで、GPUメモリ容量を超える巨大モデルを扱いやすくします。

● CPUとGPUを状況に応じて使い分ける

巨大なAIモデルをPCで動かす方法としては、モデルの一部をGPUに置き、残りをCPU側のメモリへ逃がす「オフロード」が以前から利用されています。

ただし、CPUとGPUの間で頻繁にデータを転送すると、その通信速度がボトルネックになります。

FreeTokenでは、PCごとのCPU性能やメモリ帯域、GPU、PCI Expressの転送速度などを考慮しながら、どの処理をCPUで行い、どの処理をGPUへ送るかを動的に調整します。

単純に「GPUに入らないものをCPUへ移す」のではなく、そのPCでどの方法が速いのかを判断しながら処理する仕組みです。

同じAIモデルでも、搭載されているCPUやGPU、メモリ速度によって最適な実行方法は変わります。

FreeTokenは、こうしたPCごとの違いに合わせて処理方法を変えることを重視しています。

● 8GB GPUのノートPCでも利用を想定

研究では、さまざまな性能のPCでFreeTokenが検証されています。

対象には、GPUメモリ8GBのノートPCから、一般的なゲーミングデスクトップ、高性能なワークステーションまで含まれています。

論文では、8GB GPUを搭載したノートPCで35B規模のモデル、ゲーミングデスクトップでは284B規模のモデル、さらにワークステーションでは753B規模のGLM-5.2を実行できたと報告されています。

ただし、「モデルを読み込んで動かせる」ことと、「クラウドAIと同じ速度で快適に使える」ことは別の話です。

モデルの大きさや量子化方式、PCのメモリ容量、CPUとGPUの組み合わせなどによって、生成速度は大きく変わります。

そのため、「普通のPCですべての巨大AIが高速に動くようになった」と考えるのはまだ早そうです。

● AIエージェントを意識した仕組みも

FreeTokenは、単純なチャットだけでなく、AIエージェントでの利用も意識して設計されています。

最近のAIエージェントは、文章を生成するだけではありません。

  • ソースコードを読む
  • ファイルを編集する
  • 外部ツールを呼び出す
  • 実行結果を確認する
  • 再び考えて次の操作を行う

といった処理を繰り返します。

このような使い方では、それまでの長い会話や処理内容を何度もAIへ読み込ませる必要があり、計算量も大きくなります。

FreeTokenでは過去の処理状態をキャッシュし、会話内容の一部が変わった場合でも、できるだけ同じ計算をやり直さない仕組みが導入されています。

ローカルAIを単なるチャットボットとしてではなく、「PC上で動くAIエージェント」として利用することも想定しているようです。

● CodexやClaude Codeなどとの接続も想定

FreeTokenは、OpenAI APIやAnthropic APIと互換性のあるインターフェースを提供しています。

そのため、対応するAIモデルをFreeTokenでローカル実行しながら、CodexやClaude Code、OpenCodeなどのAIコーディングツールから接続するといった使い方も想定されています。

普段使っているAIツールの操作方法はそのままに、実際の推論だけを自分のPCで行う環境を構築できる可能性があります。

ソースコードや社内データを外部のAIサービスへ送信したくない場合には、こうしたローカル環境が選択肢の一つになるかもしれません。

● 対応モデルは20種類以上

公開されているFreeTokenは、20種類以上のMoEモデルをサポートするとしています。

対応モデルには、Qwen系やDeepSeek系、GLM系など、大規模なオープンウェイトモデルが含まれています。

また、FP8やBF16だけでなく、NVFP4などモデルを小さく保持するための形式にも対応しています。

数百B規模のモデルを一般的なPCで扱うには、モデルそのものの容量を抑える技術も重要になります。

● 誰でもすぐ使えるわけではない

FreeTokenは興味深い技術ですが、現時点では注意点もあります。

現在公開されているCLI版の動作環境では、Linuxのx86_64環境とNVIDIA GPUが基本的な要件となっており、CUDA環境の準備も必要です。

また、大きなモデルを利用するには、GPUメモリだけではなく大量のメインメモリやモデルデータを保存するストレージも必要になります。

例えば「284BモデルがゲーミングPCで動く」という部分だけを見ると非常に手軽に感じますが、一般的なゲームを動かす場合とは必要なメモリ構成などが大きく異なる可能性があります。

さらに、今回紹介されている性能値はFreeTokenを開発した研究チーム自身による検証結果です。

今後、さまざまなPC構成で第三者による検証が進むことで、実際にどの程度実用的なのかがより分かってくるでしょう。

● 「VRAMの大きさ」だけで決まらないローカルAIへ

ローカルAIではこれまで、「どれだけ大容量のGPUメモリを搭載しているか」が非常に重要でした。

モデルがVRAMに入らなければ、CPU側へオフロードすることで大きく速度が低下することもありました。

FreeTokenが興味深いのは、その制約を単純に高価なGPUで解決するのではなく、CPU、GPU、メインメモリ、データ転送をまとめて最適化しようとしている点です。

最近は大規模なMoEモデルが次々と公開されていますが、モデルが公開されても、それを個人が実際に動かせなければローカルAIとして利用することはできません。

今後FreeTokenのような推論技術が発展すれば、「どれだけ大きなGPUを持っているか」だけではなく、「PC全体の性能をどれだけ効率よくAIに使えるか」が重要になっていくのかもしれません。

クラウドでしか利用できないと思われていた規模のAIモデルが、少しずつ個人のPCへ近づいてきています。

大規模AIを本当に日常的な速度で動かせるようになるのか、今後のローカルAI技術にも注目したいところです。

水曜担当:Tanaka



WSL2のDocker環境でMySQLをLaravelとDBeaverから接続する方法

WSL2上でLaravelの開発環境をDockerで構築する場合、MySQLもDockerコンテナで動かす構成がよく使われます。

今回は、MySQLのポートを「3307」に変更した場合に、
WSL2側のLaravelとWindows側のDBeaverから接続する方法を紹介します。

Docker Composeの設定

compose.ymlを以下のようにします。

services:
app:
build: .
ports:

  • “8080:80”
    depends_on:
  • db

db:
image: mysql:8.0
environment:
MYSQL_DATABASE: laravel
MYSQL_USER: laravel
MYSQL_PASSWORD: password
MYSQL_ROOT_PASSWORD: root
ports:

  • “3307:3306”

ここで重要なのが、

“3307:3306”

という設定です。

左側の「3307」がホスト側のポート、
右側の「3306」がMySQLコンテナ側のポートです。

つまり、

Windows / WSL2 → 3307 → MySQLコンテナ → 3306

という構成になります。

LaravelからMySQLへ接続

LaravelはWSL2のDockerコンテナ内で動作しているため、MySQLのサービス名「db」を指定します。

.env

DB_CONNECTION=mysql
DB_HOST=db
DB_PORT=3306
DB_DATABASE=laravel
DB_USERNAME=laravel
DB_PASSWORD=password

ここでDB_PORTを「3307」にしないのがポイントです。

LaravelとMySQLはDocker内で直接通信するため、
Laravelから見たMySQLのポートはコンテナ側の「3306」です。

Windows側のDBeaverから接続

Windows上で動作しているDBeaverから接続する場合は、
ホスト側に公開した「3307」を指定します。

DBeaverの設定例:

Host : localhost
Port : 3307
Database : laravel
Username : laravel
Password : password

DBeaverからは、

localhost:3307

に接続すると、DockerコンテナのMySQL「3306」へ接続されます。

まとめ

MySQLのポートを3307に変更した場合でも、
接続元によって指定するポートが異なります。

Laravel
→ DB_HOST=db
→ DB_PORT=3306

WindowsのDBeaver
→ Host=localhost
→ Port=3307

「3307:3306」の左側はホスト側、
右側はコンテナ側のポートです。

そのため、Dockerコンテナ間の通信では「3306」、
Windows側のDBeaverから接続するときは「3307」を指定します。

WSL2+Docker環境でMySQLに接続できない場合は、
まず「どこからMySQLへ接続しているのか」と「ホスト側・コンテナ側のどちらのポートなのか」を確認すると、原因を切り分けやすくなります。

木曜日担当:nishida



Unity 7 が発表されました

2026年7月21日、韓国ソウルで開催されたUnity公式イベント「Unite Seoul」にて
開発エンジン「Unity」の新バージョン Unity 7 のロードマップが発表されました。

Unity 7 公式ページ
https://unity.com/ja/releases/unity-7

The Unity Engine Roadmap | Unite Seoul 2026
https://www.youtube.com/watch?v=E4fK_B8ys9Y

開発効率の向上

Unity 7では、.NET CoreCLRをベースとした最新の基盤により、コンパイル時間やコード変更後の反映速度など、開発時の待ち時間を短縮します。
ライブでのコード変更を即座に実機に反映させる「ライブコードイテレーション」機能など開発者がより制作に集中できる環境になります。

AIを活用した開発支援

AIツールやコーディングエージェントとの連携が強化されます。
従来のUnityエディタ内だけで完結していた開発プロセスを、外部ツールやエージェントとシームレスに連携できるようになります。

コマンドラインインターフェース (CLI) の導入

Unity 7では、新たにCLI(Command Line Interface)が提供されます。

これにより、ターミナルからUnityプロジェクトの操作や自動化処理を実行できるようになり、AIエージェントとの連携など、より柔軟な開発ワークフローが構築可能になります。

MCP (Model Context Protocol) の活用

Unity 7では、MCP(Model Context Protocol)を活用したUnity MCPサーバーの提供が予定されています。
これにより、外部のコーディングエージェント(AI)がUnityプロジェクトの構造や状態を理解し、エディタ外からコード修正やプロジェクト操作を支援できるようになります。

グラフィックス性能の向上

グラフィックス面では、リアルタイムGI(Global Illumination)技術の強化が予定されています。
Surface Cache GIなどリアルタイムGI技術の強化により、リアルタイムで自然な光の表現が可能になり、よりリアルで高品質な3D表現が可能になります。

感想

今回の発表で特に注目したい点は、AIエージェントやMCPへの対応です。
これまで開発者が手作業で行っていたコード修正やプロジェクト操作の一部をAIが支援できるようになることで、開発の進め方が大きく変化していくと思われます。

また、コンパイル時間の短縮やライブコードイテレーションなど、日々の開発体験を改善する機能も強化されており、開発者がより「作ること」に集中できる環境になりそうです。

Unity 7はUnity 6をベースに開発されており、既存プロジェクトから大きな変更を必要とせず、スムーズに移行できることが想定されているようで、
現在Unity 6を利用している開発者にとっても、比較的導入しやすいアップデートになりそうです。

Unity 7は2027年初頭(Early 2027)にリリース予定とされています。

木曜日担当: nishida



視界がディスプレイになるAIスマートグラス

スマートフォンやスマートウォッチに続く次世代デバイスとしてスマートグラスが注目されています。
一見すると普通のメガネですが、レンズ内に情報を表示できるディスプレイを搭載し、日常生活を大きく変える可能性を秘めています。

以下のような製品があります。

Rokid スマートAIグラス
https://jp.rokid.com/pages/rokid-glasses

・視界に情報を表示するディスプレイ

通知やナビゲーション、翻訳結果などを視界に直接表示。スマートフォンを取り出さなくても必要な情報を確認できます。

・度付きレンズにも対応

専用の度付きレンズを装着できるため、普段メガネを使用している人でも利用できます。

・AIアシスタントが「見て」答える

内蔵カメラで見ている景色をAIが認識し、建物や物体について質問すると、その場で回答を表示・音声案内してくれます。

・リアルタイム翻訳・字幕表示

外国語の会話をリアルタイムで字幕表示したり、看板やメニューを翻訳したりと、海外旅行やビジネスシーンでも活躍が期待されます。

・ハンズフリーカメラ

写真や動画をハンズフリーで撮影可能。スポーツや旅行など、両手がふさがる場面でも自然な視点で記録できます。

・Googleマップによるナビゲーション

ルート案内を視界に表示できるため、スマホを見る回数を減らせます。
目的地までスムーズに移動できるのも魅力です。

・まとめ

スマートフォンは「手に持って操作する」デバイスですが、スマートグラスはハンズフリーで「見るだけで情報を得る」という新しい体験を提供します。

まだまだ発展途上の製品ではあるものの、翻訳、AI検索、ナビ、カメラを日常的に利用する人にとって、スマホに代わる次世代デバイスとなる可能性を感じさせる製品です。

木曜日担当: nishida



WindowsのAIはもっと身近になる?Microsoftが示した新しい方向性

2026年5月に開催された開発者向けイベント「Microsoft Build 2026」で、WindowsのAI機能に関する新しい発表がありました。

その中でも注目したいのが、「Windows AI API」の対応範囲が広がるという発表です。一見すると開発者向けの内容ですが、今後のWindows PCの使い方にも関わってくる可能性があります。

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