約100gまで軽くなったVR――ヘッドセットは「メガネ型」へ向かう?

VRというと、ゴーグルのような大きな機器を頭に装着するイメージがあります。

高性能なVR機器では、ディスプレイだけでなく、プロセッサーやバッテリー、カメラ、センサーなども頭部に載せる必要があるため、どうしても本体が大きく、重くなっていました。

そんなVRの形が、これから大きく変わるかもしれません。

2026年9月に開催された「Meta Connect 2026」で、約100gという軽量なグラス型VRデバイス「Meta VR Glasses」が発表されました。

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● 約100gのグラス型VR

Meta VR Glassesの大きな特徴は、その軽さです。

本体重量は約100gで、従来のVRヘッドセットと比べるとかなり軽量です。

ただし、VR機器全体が100gになったわけではありません。

グラス側にはディスプレイやカメラ、センサーなどを搭載し、演算処理を担当するプロセッサーやバッテリー、ストレージは別の「パック」に分離されています。

このパックをポケットやバッグなどに入れ、光ファイバーケーブルでグラスと接続する仕組みです。

重い部品を頭から下ろすことで、装着部分だけを軽くするという考え方です。

● 5Kのmicro-OLEDディスプレイを搭載

小型化しながら、表示性能も高くなっています。

Meta VR Glassesはmicro-OLEDを利用した「5K Infinite Display」を搭載し、37PPDの高精細表示に対応します。

映画や動画を見るだけでなく、仮想空間に複数のディスプレイを並べて作業するといった用途も想定されています。

VRというとゲームのイメージが強いですが、最近は仕事や映像視聴など、ゲーム以外の用途も広がりつつあります。

● コントローラーを持たずに操作

操作方法も従来のVRとは少し違います。

Meta VR Glassesでは、視線と手の動きを使って操作します。

対象を見て選択し、手を動かして操作するため、基本的には専用コントローラーを持つ必要がありません。

さらに、机やテーブルの表面を仮想的なキーボードやタッチパッドとして利用する機能も用意されています。

物理的なキーボードを持ち歩かなくても、大きな仮想画面と組み合わせて作業できる環境を目指しているようです。

● AIも操作の入口に

今回のVR GlassesにはAIエージェントも組み込まれます。

音声で質問したり、アプリを開いたり、必要な情報を検索したりといった操作をAI経由で行えるようになります。

最近はスマートグラスでもAIアシスタントの搭載が増えており、VRでも同じ流れが進んでいます。

今後は、アプリを探して操作するのではなく、「やりたいことをAIへ伝える」ことが操作の入口になっていくのかもしれません。

● Quest用アプリも利用可能

Meta VR Glassesは、Meta Questと同じ「Meta Horizon OS」を利用します。

そのため、これまでQuest向けに開発されてきたアプリやゲームを利用できることも特徴です。

新しいデバイスでは利用できるアプリの少なさが課題になりがちですが、既存のVRプラットフォームを利用することで、その問題を減らそうとしています。

● バッテリーは最大約3時間

軽量化の一方で、まだ課題もあります。

バッテリー駆動時間は、高解像度の映像を連続再生した場合で最大約3時間とされています。

また、グラス本体は軽いものの、演算用のパックを別に持ち歩く必要があります。

完全なワイヤレスではなく、グラスとパックがケーブルで接続されるため、この構成をどう感じるかは利用者によって分かれそうです。

● 価格は1,299.99ドル

Meta VR Glassesは2027年春に発売予定で、価格は1,299.99ドルと発表されています。

日本での販売価格は現時点では明らかになっていません。

かなり高価な製品になる可能性がありますが、従来のVRヘッドセットとは違う軽量設計が、どこまで装着感を改善できるのかは気になるところです。

● VRは「ヘッドセット」から「メガネ」へ?

最近は、翻訳やAIを重視するスマートグラス、映像表示を中心としたARグラスなど、メガネ型デバイスの種類が増えています。

今回のMeta VR Glassesは、本格的なVR体験までメガネ型に近づけようとする製品です。

これまで「スマートグラス」「ARグラス」「VRヘッドセット」はそれぞれ別の製品として存在していましたが、その境界は少しずつ曖昧になっているようにも感じます。

将来的には、普段は普通のメガネに近い形で利用し、必要なときだけ大画面やVR空間を表示する。

そんなデバイスが登場する可能性もありそうです。

Meta VR Glassesが実際にどこまで快適なのかは、2027年の発売を待つ必要があります。

それでも、VR機器の進化が単純な性能向上だけでなく、「どれだけ普通のメガネに近づけられるか」という段階に入ってきたことを感じさせる発表でした。

水曜担当:Tanaka



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