ヴェネツィア映画祭でXR作品が本格的に台頭

2025年のヴェネツィア映画祭で、これまでの映画や演劇の枠を超えた「Venice Immersive」と呼ばれるXR部門が開催され、世界27カ国から集まった多彩な作品が披露されました。ここで紹介されたのは、映像だけではなく、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)を駆使した体験型の物語です。AIをテーマにした作品も複数登場し、観客はただスクリーンを眺めるのではなく、自ら物語の一部となるような体験が評価されました。

The Guardianの記事でも紹介されているように、XR作品は「新しい物語表現」として成熟してきています。従来は「VRといえばゲームや製品のデモ体験」という印象が強く、芸術や映画の文脈ではやや周縁的な存在でした。しかし、国際映画祭という文化的に権威ある場で取り上げられることは、XR表現が新たなステージに進んだことを示しています。

‘We are seeing a new maturity’: how ‘extended reality’ is coming of age at the Venice film festival(The Guardian)
https://www.theguardian.com/film/2025/aug/27/venice-film-festival-extended-reality-cinema-vr

これまでは「VR体験=ゲームやデモ」という印象が強かったのですが、映画祭という文化的な舞台でXRが認められるのは大きな前進と思いました。物語への没入感や体験は従来の映画を超える可能性があり、AIとの組み合わせで「観客が参加する物語」が次のトレンドになるかもしれません。

※XRとは: eXtended Reality(拡張現実) の略称です。
現実と仮想を融合させる技術の総称で、以下の技術をまとめた呼び方です。

・VR(Virtual Reality / 仮想現実)
完全に仮想空間の中に入り込み、現実とは別世界を体験する技術
例:VRゲーム

・AR(Augmented Reality / 拡張現実)
現実の世界にデジタル情報を重ねて表示する技術
例:スマホのARアプリ、ポケモンGO

木曜日担当: nishida



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